傘の品質試験「耐久性」

傘の品質試験について、このブログで解説していきます。

検査・試験を実施しても、どの項目が何の目的で作られた試験なのかわかりにくい、教えてほしい、という問い合わせが多いので、品質検査報告書を読み解けるように、解説していきます。

今回は「耐久性」

試験の目的

この試験は、傘を繰り返し開閉して、どれくらいの耐久性があるかを調べます。

試験方法

  1. 傘を半開きの状態から開閉操作をします。
  2. 1分間に6回の速度(10秒で1開閉)で、合計500回開閉操作をします。
  3. 折りたたみ傘はシャフトが伸びた状態で開閉します。
  4. 目視で破損や変形がないか確認。 

合否判定

破損や変形がなければ合格。

一般的な長傘、折りたたみ傘であれば、まず不合格になるようなことはありません。

万が一不合格であれば、構造的に問題があるか、抱き針(傘骨をまとめるスレンレスワイヤー)の締め付けがゆるい等が考えられます。

 

自動開閉傘に至っては、合否確率50%程度かと思います。

この試験を考えられたときの目的は、骨と骨をつなぐリベットの強度や受骨の強度が一定以上あるかどうかを判断するための試験だったと私は想定しています。

自動開閉傘を検査する前提としていない検査基準となっており、自動開閉傘の耐久性試験は、独自な試験方法を確立すべきでしょう。