
オリジナル傘を製作する際、ただロゴを入れるだけではもったいない!傘は大きなキャンバスであり、デザイン次第でブランドイメージを大きく高めたり、受け取る人に強い印象を残したりできます。今回は、魅力的なオリジナル傘をデザインするための秘訣と、最新のプリント技術についてご紹介します。
かつての主流:ロータリープリント
以前、傘の生地にオリジナルデザインを全面にプリントする場合、ロータリープリントという技法が主流でした。この方法は、版を使ってインクを転写するため、生地単価を抑えて大量生産できるというメリットがありました。
しかし、その一方で課題もありました。
- 時間とコストがかかる型作成: デザインごとに型を作成する必要があり、型の確定までに時間とコストがかかっていました。
- 大ロット生産が前提: 小ロットでの生産には向かず、ある程度の数量をまとめる必要がありました。
そのため、ロータリープリントは、大量の傘を製作する企業やイベントに限られた選択肢だったと言えるでしょう。
デザインの自由度が向上!デジタルインクジェットの登場
近年、デジタルインクジェット技術の目覚ましい進歩により、オリジナル傘のデザイン製作は格段に手軽になりました。デジタルインクジェットは、プリンターのように直接生地にインクを吹き付けるため、ロータリープリントのような型の作成が不要です。
この技術革新により、以下のようなメリットが生まれました。
- 小ロット対応: 必要な数量だけを効率的に生産できるようになり、小規模な企画や個人利用でもオリジナル傘が作りやすくなりました。
- デザインの自由度が高い: 写真やグラデーションなど、複雑なデザインも鮮明に表現できるようになり、より表現豊かな傘が製作可能になりました。
- 短納期化: 型作成の工程がなくなることで、全体の製作期間を短縮できるようになりました。
デジタルインクジェット利用時の注意点:色選びの重要性

デジタルインクジェットは非常に便利な技術ですが、万能ではありません。特に注意が必要なのが配色です。
デジタルインクジェットで傘生地にプリントする場合、インクの特性上、以下のリスクが考えられます。
- 移染(いせん): 色と色が擦れ合うことで、色が他の部分に移ってしまう現象です。特に濃い色と薄い色の組み合わせで起こりやすいです。
- 移行昇華(いこうしょうか): 熱や湿度などの影響で、プリントされたインクが他の素材や部分にじわじわと移動してしまう現象です。
これらのリスクを避けるためには、色の組み合わせを慎重に選定することが非常に重要です。例えば、白地に濃い色を隣接させたり、摩擦が生じやすいデザインにしたりする際には、事前に相談し、専門家のアドバイスを求めることをお勧めします。
まとめ:魅力的なオリジナル傘をデザインしよう!
デジタルインクジェットの登場により、オリジナル傘のデザインはこれまで以上に身近で自由なものになりました。ロゴ入れはもちろん、会社のコンセプトカラーを大胆に使ったり、イラストやパターンを全面にあしらったりと、アイデア次第で無限の可能性が広がります。
ぜひ、あなたのアイデアを形にして、記憶に残る魅力的なオリジナル傘をデザインしてみませんか?