傘の梱包、段ボールの入り数、重量、OPP包装を徹底解説

普段、私たちが手にする美しい傘。その製造過程や機能に注目が集まりがちですが、お客様の元へ「最高の状態」でお届けするためには、その「梱包と包装」が非常に重要な役割を担っています。

傘は細長くデリケートな製品であり、輸送中の衝撃や摩擦から守るための工夫が欠かせません。

本記事では、傘の専門家であるアンベルが定める「標準的な梱包・包装ルール」を徹底解説します。特に、仕入れをご検討中の担当者様にとっては、物流計画を立てる上での重要な情報となります。輸送の安全性と、倉庫での取り扱い効率を両立させる私たちのこだわりを、ぜひご覧ください。

1. 輸送の安全と効率を追求!標準的な傘の段ボール梱包仕様

当社では、お客様に確実かつ効率よく傘をお届けするため、段ボールでの梱包ルールを定めています。このルールは、作業員の負荷軽減と輸送中の破損リスク最小化という二つの重要な要素に基づいています。

1-1. 標準は「36本入り」の理由:重量と「ダース単位」の名残

傘を段ボールに詰める際の基本となるのが、「1箱あたり36本入り」という基準です。これは、標準的な傘のサイズと重量を考慮した結果、「1箱の総重量を15kg未満に抑える」という国際的な物流の安全基準に合わせるためです。

  • 安全基準
    15kg未満に抑えることで、倉庫や配送業者の作業員が無理なく安全に取り扱え、段ボールの破損も防ぎます。

また、この入り数が6本や12本(1ダース)の倍数になっているのには理由があります。それは、傘の製造における部材、特に傘骨の発注単位が古くから1ダース単位を基準としている名残なのです。この慣習と、作業効率、そして安全性が組み合わさって、36本(3ダース)が標準となっています。

1-2. 例外となる「24本入り」のケース

ただし、以下のようなケースでは、安全性を最優先し「1箱あたり24本入り」に変更することがあります。

  1. 傘の重量が大きい場合
    自動開閉傘など、一本あたりの重量が重い傘で、36本入れると15kgを超えてしまう場合。

  2. 容積が大きくなる場合
    フリルや装飾のついた傘、あるいは非常に大きなサイズの長傘など、傘自体の容積が大きく、36本入りにすると箱のサイズが過剰に大きくなってしまう場合。

容積が大きいケースでは、輸送効率は若干落ちますが、「傘本体が段ボール内で圧迫されて破損しないこと」を最優先しています。

1-3. PPバンドの有無について:脱プラへの配慮も可能

段ボール箱を補強し、輸送中の開封や荷崩れを防ぐためのPP(ポリプロピレン)バンドの有無は、お客様のご指定が可能です。

  • PPバンド「あり」
    輸送中の箱の強度を高め、荷崩れや開封を防ぎます。長距離輸送の場合におすすめです。

  • PPバンド「なし」
    開梱作業が容易になることに加え、プラスチックの使用量を削減(脱プラ)でき、環境負荷の軽減に配慮した梱包が実現します。

ご希望に応じて、ご注文時にご指示いただけます。

2. 傘を美しく守る!個装用OPP包装へのこだわり

段ボールの梱包とは別に、一本一本の傘を保護するのが「個装(包装)」です。当社では、お客様の店頭に並ぶまで、傘を汚れや傷から守るための工夫を施しています。

2-1. 透明OPPでの個装と「0.04mm」の厚みを採用する理由

原則として、全ての傘は透明のOPP(二軸延伸ポリプロピレン)袋で個装されます。この個装に使用するOPP袋の厚みには、明確なこだわりがあります。

  • 厚さ0.04mmの採用
    0.04mm以下の薄いフィルムでは、傘の先端(石突)や骨の角などで容易に破れやすくなります。輸送中や店頭での取り扱い中に破れるのを防ぎ、お客様の信頼を損なわないよう、この厚みを標準としています。

2-2. 効率的な管理と作業を支える「6本バンドル」

個装された傘は、作業効率と管理のしやすさを考慮し、6本単位で帯(バンド)によってまとめられます。

この「6本バンドル」により、段ボール内で傘がばらけるのを防ぐとともに、倉庫での入出庫時や、お客様の店舗での棚出し作業が非常にスムーズになります。この「6本」という単位も、前述のダース単位(12本)基準と関連し、古くから作業効率が良いとされている単位です。

3. 物流の円滑化に不可欠な「梱包表示」のルール

段ボールに貼付される梱包表示(カートンマーク)は、倉庫での管理や仕分け、検品をスムーズに行うために非常に重要な情報です。当社では、以下の必須項目を明確に表示しています。

3-1. 必須表示項目とその意味(GW・NWなど)

当社の標準的な梱包表示には、以下の情報が含まれます。

  • 品番 (Item No.): 傘のモデルを特定する番号

  • カラー (Color): 梱包されている傘の色

  • 入り数 (Quantity): 1箱に入っている傘の本数(24本または36本)

  • GW (Gross Weight): 総重量(傘と段ボール箱を含めた全重量)。輸送費用計算に不可欠です。

  • NW (Net Weight): 純重量(傘本体のみの総重量)。

これらの情報を正確に表示することで、物流プロセス全体でのミスを最小限に抑えています。

3-2. お客様指定の梱包表示への対応可否

お客様の社内ルールや納品先の指定がある場合、お客様指定の梱包表示(カートンマーク)への変更も可能な場合があります。

ただし、印刷や管理に手間がかかるため、数量が少ない場合(小ロット)は対応が難しくなることがあります。ロットや納期の都合もありますので、ご希望の場合は必ず事前に営業担当者へご相談ください。

まとめ:【安心と効率を両立】当社の梱包・包装ルール再確認

本記事では、傘の裏側の品質とも言える梱包・包装について詳しく解説しました。最後に、重要なポイントを再確認しましょう。

  • 段ボール梱包
    輸送の安全を優先し、原則15kg未満を基準とします。入り数は、傘骨のダース単位の名残から、36本または24本を基本とします。

  • 個装の品質
    傘本体を傷から守るため、破れにくい厚さ0.04mmのOPP袋を原則使用しています。個装後は、管理と作業効率のために6本単位でバンドルされます。

  • 環境配慮
    PPバンドの有無を選択いただくことで、脱プラに貢献することも可能です。

  • 表示
    品番、カラーに加え、物流に必要なGW(総重量)とNW(純重量)を明確に表示します。

私たちは、単に機能性の高い傘を開発するだけでなく、お客様のお手元に届くまでの全ての工程において「最高の品質」を追求し続けています。


 <執筆者:辻野義宏> アンベル株式会社 CEO。30年以上に渡って傘の開発および研究を続けている。革新的な機能を追求し続ける日本の傘ブランド「AMVEL (アンベル) 」では、時代によって変化するベストを追求し、最先端の技術を駆使した傘をお届けしています。