お客様に安心して傘をお使いいただくために、アンベル株式会社では、製品がお客様の手元に届くまでの全ての工程で、徹底した品質管理を行っています。私たちの工場では、生地の段階から完成品に至るまで、9つの厳しい検品工程をクリアした製品だけをお届けしています。
ここでは、その検品工程の裏側を少しだけご紹介し、安心・安全な傘がどのようにして生まれるのか、その秘密に迫ります。
私たちの検品は、製品が完成してから行う最終チェックだけではありません。傘という製品が生まれる前の生地の段階から、細部にわたる検査を繰り返し行っています。
傘の生地は、まず大きなロールの状態で工場に届きます。この段階で、生地の端から端まで(全幅)を丁寧に検反(けんたん)し、織傷、目飛び、染め斑といった大きな欠陥がないかを厳しくチェックします。
より厳密な品質管理のため、大きな生地を小幅に裁断した後も、再度検反を実施しています。この工程では、小さな織傷や、縫製に影響するような細かな欠陥も見逃しません。
裁断された傘の「こま」は、1枚1枚人の目で丁寧に検査されます。これにより、その後の縫製工程で欠陥が発見されるリスクを最小限に抑えます。
縫製が完了したカバーは、検針機による検査工程に進みます。これは、縫製中に誤って針が混入してしまう事故を防ぐための重要な工程で、製品の安全性を確保します。
骨を組み付ける前のカバーの状態でも、再度検品を行います。縫製中に発生した可能性のある汚れやほつれなどを厳しくチェックし、次の工程に進む準備を整えます。
骨組みが取り付けられた半製品の状態でも、品質検査は欠かせません。この検査は、製品を積み重ねることなく、1点ずつ丁寧に実施されます。これにより、製品に組み込まれた後の不具合がないかを確認します。
製品完成後には、人の手による触診検針を行います。縫い目に沿って丁寧に触り、検針機では検知できない小さな針の破片の混入がないかを確認します。作業員の安全のため、手袋を着用して作業を行います。
製品完成後、最終検品を行います。その後、別の検査チームがAQL(合格品質水準)に基づいた抜き取り検査を実施します。これにより、全製品の品質が一定水準を保っていることを客観的に証明します。
量産を開始する前には、サンプルを用いて漏水テストを行います。実際に水をかけ、縫い目からの水漏れを目視で確認することで、製品の防水性能を事前に保証します。
これらの多岐にわたる検品工程は、決して効率を優先したものではありません。「お客様に安心・安全な傘をお届けする」という強い思いから生まれた、アンベル株式会社ならではの徹底した品質管理体制です。
生地の品質から、製品の安全性、そして機能性まで、9つの工程で幾重にもわたるチェックを行うことで、私たちは自信を持ってお届けできる製品を作り続けています。