2026年2月2日更新
2025年の日本の傘市場は、40年近い統計の歴史においても「異常」とも言えるほどの記録的な1年となりました。財務省の貿易統計から、その驚くべき数字を読み解きます。
2025年、傘の総輸入金額は439億5,643万円に達し、過去最高額を更新しました。
| 年 | 輸入総額(円) | 2021年比 | 備考 |
| 2021年 | 22,508,547,000 | - | コロナ禍の底 |
| 2024年 | 40,509,964,000 | 180% | 回復期 |
| 2025年 | 43,956,437,000 | 195% | 過去最高 |
2015年のピーク(380億円)を大きく上回り、わずか4年前の2021年と比較すると約2倍に市場規模が急膨張しています。
金額ベースで市場を牽引したのは、長傘ではなく「折りたたみ傘」です。
2025年 折りたたみ傘輸入額:263億6,396万円
2025年 長傘輸入額:175億9,247万円
20221年時点では長傘(140億円)に対し、折りたたみ傘(84億円)と大きく差を開けられていましたが、2025年は逆転現象が起きています。
2025年の輸入数量(8,812万本)は、ピークだった2006年(1.3億本)に比べれば少ない水準です。それにも関わらず金額が過去最高となった理由は、1本あたりの単価にあります。
平均輸入単価(全種合計):498.9円
2010年(178.8円)比で約2.8倍
2020年(295.5円)比で約1.7倍
単なるコスト高だけでなく、高機能な晴雨兼用傘など、消費者が「より高く、より良いもの」を選ぶ構造へ変化したことが、この約500円という数字に集約されています。
輸入元のシェアでも、金額ベースで大きなマイルストーンを達成しました。
カンボジアからの輸入額:80億2,836万円(シェア18%)
中国からの輸入額:351億9,619万円(シェア80%)
2010年代初頭にはほぼゼロだったカンボジアからの輸入が、ついに80億円を突破。中国一極集中のリスクを分散し、80億円規模を支える第二の生産拠点として、カンボジアが日本の傘市場に不可欠な存在となりました。
43,956,437,000円:傘輸入総額の過去最高記録。
26,363,965,000円:折りたたみ傘が最大の市場カテゴリーへ。
498.9円:1本あたりの単価はデフレ期から約2.8倍へ上昇。
傘の輸入数や輸入金額は、財務省貿易統計のホームページで誰でも調べられます。
統計品目番号(9桁)は以下の通りです。
※ 統計品目番号は長傘、折傘で指定して調べられますが、その内ビニール傘が何本あるかは調べることが出来ません。
※ 国番号:中国105、カンボジア120
※免責事項: 本記事のデータは財務省貿易統計より、2026/2/2に調査したものです。税関の修正申告などにより、後日数字が変動する場合があります。