紫外線遮蔽性(UVカット)

日傘の選び方が変わる「紫外線遮蔽性」とは?UVカットの秘密を徹底解説

夏の強い日差しから肌を守るために、日傘は欠かせないアイテムです。お店で日傘を見ると、「UVカット99%」や「UPF50+」といった表示を目にすることがあるでしょう。これらは、傘生地が紫外線をどれだけ遮断するかを示す、紫外線遮蔽性(しがいせんしゃへいせい)の証です。

ここでは、日傘の品質を客観的に証明するこの試験の仕組みや、紫外線に関する知識、そして表示の見方について、詳しく見ていきましょう。

 


紫外線(UV)の種類と肌への影響

地上に届く紫外線には、主に2つの種類があります。これらを理解することで、なぜ日傘が必要なのかがより明確になります。

  • UV-A(A波): 波長が長く、肌の奥深くにある真皮まで届きます。シワやたるみといった、肌の老化を促す原因となります。

  • UV-B(B波): 波長が短く、肌の表面に作用します。日焼けやシミ、そばかすの原因となる、肌に炎症を起こしやすい紫外線です。

紫外線遮蔽性試験は、これらの紫外線が生地をどれだけ通過するかを測定し、傘が肌を保護する能力を評価します。


紫外線遮蔽性試験の仕組みと方法

日傘の紫外線遮蔽性は、分光光度計という専用の機器を用いて、科学的に測定されます。この試験は、生地の性能を評価するものであり、製品全体の性能を保証するものではありません。縫い目などからは、紫外線が透過する可能性があるからです。

試験方法

  1. 試験片の準備: 検査する傘生地から、約50mm×50mmの試験片を複数枚採取します。
  2. 測定: 準備した試験片に紫外線を照射し、透過した光の量を測定します。
  3. 遮蔽率の算出: 測定結果から、生地が紫外線をどれだけ遮断できたかを示す紫外線遮蔽率(%)や、日焼けを低減する効果を示す紫外線防護係数(UPF)を算出します。

紫外線遮蔽性の表示と見方

紫外線遮蔽性には、主に2つの表示方法があります。

  • 紫外線遮蔽率(%)
    生地が紫外線をカットした割合をパーセンテージで示します。
    計算式:紫外線遮蔽率(%)=100 - 紫外線透過率(%)、例えば「紫外線遮蔽率99%」は、紫外線の99%をカットし、透過するのはわずか1%であることを意味します。この数値が高いほど、遮蔽効果が高いと判断されます。
  • 紫外線防護係数(UPF)
    Ultraviolet Protection Factorの略で、オーストラリアやニュージーランドで定められた世界的な紫外線対策の基準です。UPFは、「生地を透過する紫外線の影響が、肌に直接光が当たる場合に比べて、何分の一に抑えられるか」を示す指数です。例えば「UPF50」は、肌への紫外線の影響を1/50に低減できることを意味します。最高値は「50+」と表記され、最も高い遮蔽効果があることを示します。

紫外線対策のための日傘の選び方

紫外線遮蔽率やUPFの表示は、日傘を選ぶ上で非常に重要な指標です。

  • 紫外線遮蔽率99%以上
    ほぼ全ての紫外線を遮断するため、高い遮蔽効果を期待できます。
  • 紫外線遮蔽率90%以上
    UVカット効果ありと判定され、「UVカット」の表示をしてよいとされている。
  • UPF50+
    最も高い日焼け防止効果があることを示しています。

これらの表示は、日傘の品質を見極める上での信頼の証となります。


アンベル株式会社では、お客様に安心して日差し対策をしていただくために、厳格な紫外線遮蔽性試験を実施し、品質の高い製品を提供しています。

 

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