傘の知識

傘の基本構造と名称

傘は主に「生地」「骨」「手元」の3大パーツから成り立っています。

特に「骨」については構造が複雑で、専門用語が多くなっています。

各部位の名称は下図を参照して下さい。



親骨 / Rib

傘の開いた時に生地を支える骨パーツ。

使われている素材が何種類がありますので、以下に素材を紹介していきます。

親骨の素材別特性

グラスファイバー / Glass fiber

ガラス繊維などの繊維をプラスチックの中に入れて強度を向上させた複合材料でFRP(Fiber-Reinforced Plastics)とも呼ばれています。

特性としては弾力性があるので、多少風に煽られても骨が折れにくい素材です。

過度な負荷がかかると骨が折れてしまう場合があります。またその折れた骨の断裂面に触れるとガラス繊維を使っている関係で、チクチクとした感触があり、骨が折れたままの使用は危険が伴います。

スチール / Steel

鉄にめっき加工を施したもの。

主に亜鉛めっき・ニッケルめっき・黒電着などで表面加工をする。

形状はU字型になっているものを溝骨、丸い形状は丸線と呼ばれている。

溝骨は組立加工がしやすく最も使われている形状。丸線は弾力性に優れますが、最近はグラスファイバー骨の台頭により生産数は現象傾向です。

カーボンファイバー / Carbon fiber

炭素繊維を原料に用いた強化プラスチック。コストはスチールやグラスファイバーと比べ非常に高価。

ただ非常に軽い素材なので、軽量を訴求する製品にはカーボン素材が用いられる。



受骨 / Stretcher

親骨を支える機能を持つ骨。傘の開閉動作には必ず必要なパーツ。

下ロクロから各親骨展開途中にある「ダボ」と呼ばれる接続部分に通じている。 

素材は親骨に使われている素材と大体同じですが、サイズが違う場合があります。例えば、親骨がグラスファイバー骨3.2mm位の太さの場合、受骨は4.0mmという組み合わせをする場合があります。太さが異る理由は、傘を開く時には受骨に負荷がかかりやすく折れやすい為、太さを変えることで強度や耐久性をアップさせています。



中棒 / Shaft

シャフトや芯棒とも呼ばれます。傘の中心に位置する棒。

主に素材は鉄、アルミ合金・木が使われており、グラスファイバーやカーボンファイバーが使われる場合もあります。太さは傘のサイズや材質によってことなり、厚みも色々とあります。

スチール及びアルミ合金製の外径と肉厚目安

種類

外径 肉厚

(スチール)

親骨の長さが55cmまで

10mm未満 0.45mm以上
10mm以上 0.40mm以上

親骨の長さが55cm〜70cmまで

10mm未満 0.50mm以上
10mm以上 0.40mm以上
アルミ合金 8mm 1.00mm以上
10mm 0.65mm以上

※許容誤差 

   外径の呼び寸法マイナス0.25mm

   肉厚     マイナス0.02mm

中棒の肉厚

中棒の断面
中棒の断面

左の写真のはシャフトの断面図。

肉厚は中棒の厚みを計測して確認。完成品になってしまうと、分解しない限り確認する事は難しい。

中棒の外径・太さ

中棒の太さ計測
中棒の太さ計測

シャフトの太さは右の写真のようにノギスを利用して計測します。

仮に中棒の太さ10mmで注文しても許容誤差としてマイナス0.25mmの範囲が設けられています。

この許容誤差は、シャフトを製造していく際に若干シャフトが伸びていくので、このような許容誤差が設けられています。



下ろくろ・上ろくろ / Runner・Top Notch

傘を開閉する時に使用するパーツで、親骨や受骨を束ねる役割を持つ。

親骨を束ねるパーツを「上ろくろ」、受骨を束ねるパーツを「下ろくろ」と呼ぶ。

素材はナイロン樹脂やポリカーボネートを使う場合が多いです。

ろくろの種類

ろくろは何気ないパーツですが、様々な工夫がなされたパーツがありますので、以下に紹介していきます。

はじきカバー付ろくろ

傘の開閉時にはじきに直接触れなくても開閉が出来るはじきカバー付きのろくろ。

指先や爪を傷めない工夫がされています。

ボタン内蔵型ろくろ

ろくろにボタンがセットされているタイプのろくろ。

はじきを用いなくても傘を固定出来る特徴があり、風に強いタイプの傘骨に用いられる場合があります。

子供傘用安全ろくろ

お子様が傘の開閉時に指を挟みにくく工夫をしたろくろ。

幼児〜小学校低学年向けの傘に採用する場合が多いです。



上はじき・下はじき / Top Spring・Bottom Spring

傘を開く時・閉じる時に固定する部品。

通常中棒に設置されています。

ろくろと同様にはじきにも「上はじき」・「下はじき」と設置位置により名称が異なります。

ワンタッチ式傘には上はじきは設置されていません。

 

上はじき・・・傘を開いた状態を保持するための部品。石突側に設置されるパーツ。

下はじき・・・傘を閉じた状態を保持するための部品。手元側に設置されるパーツ。

ワンタッチ式ジャンプ傘の下はじき
ワンタッチ式ジャンプ傘の下はじき


止めびょう

傘を開くとき、この止めびょうが無いと傘が開きすぎてしまい、所謂おちょこの状態になってしまう。

それを防ぐ為のストッパーの役割を担うパーツ。基本的に長傘の手開きに用いられています。



手元 / Handle

いわゆる「持ち手」とか「傘の柄」と言われる箇所で、業界では手元(てもと)と呼んでいます。

アンベル株式会社では「ハンドル」と呼んでいます。

ハンドルには色々な素材・形状がある

基本的にはプラスチック素材・天然木を含めたウッド素材・合皮素材などがあります。

またハンドルに付属するパーツも様々な種類があり、色々なデザイン表現が可能になります。

桜素材

表面が独特の凹凸感があり、個体差がある。

割りと太めなハンドルしか製造出来ないのでメンズ傘向き。

竹素材

太さは割りと選べる素材ですが、湿度に弱く、購入後にハンドルの形状が変わってしまう可能性もあります。

合皮素材(表面変化)

革に似せた素材。オーストリッチ柄やクロコダイル柄などの本格的な表現も可能です。

合皮素材(ステッチ)

合皮ハンドルを縫う際に、縫い目を敢えてステッチ調に縫う事でデザインの特徴を出しています。

アクリル素材

透明感を出したい時に用いる素材。

普通のプラスチックと比べ衝撃に弱い。

めっき調塗装

金属風の表面加工。

メタル感のある表現が可能。製造時は傷が出やすいので、保護をしながらの製造となります。


石突 / End Cap・Ferrule

木製シャフトの石突

石突(いしづき)は洋傘の中棒の先端にあり、地面に接するパーツです。

長傘の石突

石突の形状は、特殊な形状を除き2種類あります。 

金属製の石突

素材は亜鉛合金からなり、中棒と同じ太さで直接取り付けるタイプの石突。

傘に金属の風合いを出したい場合やスリムに仕上げたい場合は、この形状の石突を使用します。

樹脂素材の石突もあります。

プラスチックの石突

素材は主にプラスチック製で、PP(ポリプロピレン)やABSを使用します。

主に子供用傘で使われております。

中棒に対して被せるように取り付けるため、キャップと呼称される。

折りたたみ傘の石突

凹形状でも凸形状でも素材は変わらず、PPやABSを使用する場合が多いです。

上ロクロのネジ形状により、石突の形状も決まってきます。

凹形状の石突

凸形状の石突



露先 / Tip

傘の親骨先端に取り付けられているパーツ。

親骨先端を覆うパーツであり、また傘生地と骨を結合させる機能がある。

使われる素材は亜鉛合金などの金属系やポリプロピレンなどの樹脂があります。

基本的には単独のパーツですが、中には親骨と一体になっているものもあります。



だぼ

親骨と受骨の接合部分。

この部位は開閉時に最も負荷がかかる部位であり、損傷しやすい箇所になります。

金属だぼ

金属素材のダボ。

親骨・受骨に対して後から取り付けるタイプのダボなので、小ロット生産向けの作り方。

また修理も比較的容易に行いやすい。

デメリットとしては金属ですので錆が出やすいのと、バリ取りをしっかり行わず、グラスファイバー骨を組み合わせた場合、骨が折れやすいリスクがあります。

 

樹脂だぼ

樹脂素材のダボ

金属ダボと比べ樹脂で構成されているので錆びないのと、親骨・受骨とが一体に見えるので外観がスマート。

ただ樹脂ダボそのものが破損すると修理は難しく、傘骨全体もしくは親骨・受骨そのものを交換しなければなりません。



こま(小間・駒)/ Panel

裁断後のこま検品
裁断後のこま検品
こま裁断用の木型
こま裁断用の木型

生地を傘に加工していく際に三角形に裁断した状態のことをこま(小間・駒)と呼びます。傘をデザインしていく際にはこの三角形の状態をイメージして作成していきます。



陣笠 / Open Cap

陣笠

傘生地の直上にある金具が陣笠。陣笠があることで傘生地と骨を固定し、雨水の侵入を防ぐ役割があります。



菊座 / Puff Top

傘の先端部分に取り付けられている、防水布。

石突(或いは陣笠)と生地天井部分の間に挟み込むように取り付ける。菊座があることで、雨水の侵入を防ぐ。 


Information

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